ブレストの名に「英雄」の称号あり

ブレスト州はベラルーシの最も西にあり、ポーランドとの国境に接しています。中心都市「ブレスト」は、その位置から歴史的にも重要な都市であり、第二次世界大戦開戦後にドイツ軍がはじめに侵攻を開始した「ブレスト要塞」は世界的に有名です。またブレスト州は広大な国立公園や自然保護区があり、ポーランドとの国境をまたぐ「ベラヴェジの森」は欧州最大で最後の古代森として世界遺産に登録されています。

ブレスト要塞


1ヶ月間の凄まじい抵抗を続けた「英雄要塞」

第二次大戦でドイツ軍が対ソ攻勢を開始したのがここブレストでした。ヒトラーの「バルバロッサ作戦」です。当時ドイツ軍はブレスト要塞をすぐに陥落させることができると考えていましたが、実際には1ヶ月という長い抵抗に進軍を阻まれ、ソビエト軍がドイツ軍と戦う体制を整えるための時間を与えてしまったとされています。

ソビエトは、数万のドイツ軍に包囲されてもなお戦い続ける戦士たちと勇敢な抵抗を続けたブレスト要塞に「英雄要塞」の称号を授けました。これは都市ブレストに与えられた「英雄都市」と同格の称号だそうです。

ソビエト軍の凄まじい抵抗の姿


入り口にあるのはソビエトの象徴である星が刻まれた巨大な正門。この門で聞こえてくるのは当時の抵抗の様子が再現された音声です。秒針の音、爆撃音。そして戦争開始を告げる当時のラジオ放送がそのまま流されています。ソビエト軍歌も流れ、当時この場所で何が起こったのかを感じることができます。

中には多くの像や記念碑・モニュメントがあります。ソビエトの人々の勇敢さや不屈の闘志を表した「勇敢」と名付けられた像、24時間消えることなく燃え続ける炎、長期間の抵抗で疲弊した兵士が水を汲む姿の像、このブレストで亡くなった戦士の名を刻むメモリアルプレート、おびただしい銃痕がそのまま残っている「ホルムスク門」などが当時の戦いの壮絶さを訪れる人々に伝え続けています。

映画「ブレスト要塞大攻防戦」

ベラルーシとロシア共同で製作された「ブレスト要塞大攻防戦」という映画が2010年に公開されています。第二次大戦史上最も過酷な攻防戦と言われるこのブレスト要塞の抵抗が史実に基いて映画化されました。CGに頼らずに多量の火薬を用いたり、独ソの本物の戦車が使われたりと、戦争映画として本格的につくられたロシア・ベラルーシの大作映画です。

場所


ブレスト市内にあるため徒歩(約30分)で行くこともできますが、市内から出ているバスが便利です。

ベラヴェジの森

ポーランドとの国境をまたぐ手付かずの原生林。ヨーロッパ最大で最後の古代森として世界遺産に登録されています。欧州で最も多くの「ヨーロッパバイソン」が生息していることでも有名です。

世界遺産、ベラヴェジの森

ベラヴェシの森

ソヴェツカヤ通り

ブレスト市内にある歩道街。カフェやレストラン、バーなどが並び食事やショッピングを楽しめます。通りにはベンチが多く、ゆっくり散歩をしたり買い物をするのにぴったりです。

ソヴィエツカヤ通り