ヴィテプスクはベラルーシ北部の地域。中心都市の「ヴィテプスク」は、あのマルク・シャガールが生まれた町として有名です。彼の家は今でも博物館として残っており、当時の生活を感じることができるベラルーシの観光名所のひとつです。
マルク・シャガールが少年時代を過ごした家がそのまま博物館になっており、19~20世紀の生活を偲ぶ生活用品やシャガールの作品の複製などが展示されています。
フランスの画家として紹介されるシャガールをフランス人だと思っている日本人が多いですが、彼はここヴィテプスクで生まれ育ちました。シャガールは人生の大半を外国で過ごしましたが、生涯ヴィテプスクのことを回想し、愛し続けていたと言われています。
非常に小さい家なのですが、当時の雰囲気をそのまま残しているので、シャガールが好きな人にはたまらない空間になっています。
シャガールが生まれた7月7日には、シャガール祭りが開催されます。シャガールの家博物館の庭がメイン会場となり、ピエロやサーカスをテーマとした絵画やオブジェが飾られ、ミニコンサートなどのイベントが賑やかに行われます。
またヴィテプスク市内にあるもう一つの博物館である「マルク・シャガール アートセンター」では、シャガールのオリジナル作品を見ることができます。元々ベラルーシにはシャガールの作品のオリジナルは存在していませんでしたが、シャガールの子孫の方がヴィテプスクに作品を寄贈したと言われています。
19世紀後半から20世紀初頭、「イワン雷帝とその息子」などで知られるロシアの有名な画家であるイリヤ・レーピンの別荘がヴィテプスク郊外にあります。市内から北へ16キロ。静かな自然に囲まれた場所です。
ヴィテプスクで有名なのが、毎年7月に開催される国際芸術祭「ヴィテプスク・スラヴァンスキー・バザール」です。ベラルーシやロシアをはじめ世界各国の歌手が集い、演奏やコンテストなどが行われる世界的な芸術祭です。音楽祭の最中は町中がお祭りムードになり、「職人の町」という場所では鍛冶屋や陶芸家など、様々な職人の作品がその場で実演・販売されています。運営の質の高さなどからFIDOF – Festival of the Year 2000に表彰されるほどの一大イベントです。
同じヴィテプスク州にあるベラルーシ最古の町。美しい「聖ソフィア大聖堂」や、アウトドアを存分に楽しめる広大な「ブラスラウ湖国立公園」などがあります。ヴィテプスクから電車で行くことができます。